
こんにちは、よいです。
犬を飼うと一度は悩むのが、「去勢・不妊手術をするべきかどうか」ではないでしょうか。
今回は、私がもみじに不妊手術を受けさせるまでの葛藤と、決断に至った理由についてお話します。
避妊手術と不妊手術は混同されることが多いですが、私の中で避妊手術は一時的に妊娠を防ぐ手段、不妊手術は生殖機能を物理的に無くし、妊娠を永久的に防止するものとして使い分けています。
初心者にありがち?愛犬の子どもが見たい
もみじが生後6か月になったころ、動物病院で不妊手術の説明を受けました。
今すぐではないけれど、「そろそろヒートが来るので、手術をするタイミングを考えておいてください」といった感じです。
不妊手術について知識はありましたが、近頃は手術することが一般的だと知らなかった私は、何も考えず「もみじが妊娠したら、この病院で出産の対応は可能ですか?」と聞いていました。
今から思うと恥ずかしい話しですが、子どものころに飼っていた犬が自宅出産した経験があったため、その知識のまま、もみじにも子どもを産んでほしいと考えていたのです。
「コーギーの男の子とお見合いとかできないかな」と、帰りの車内でSさんと話していました。
後になって、犬の自宅出産のリスクや動物愛護管理法の改正により、繁殖制限が義務化されたことなどを知ったのですが、このときは本気で「もみじの子どもが生まれたら、かわいいだろうな」とか、「たくさん生まれたら飼育が大変かな」といった思いだけが頭にありました。
無知だったとはいえ、「飼い主なら一度は愛犬の子どもを見ていたい」と考えることはあるのではないでしょうか?
不妊手術のメリット・デメリット
動物病院でもらった不妊手術の案内には、下記のメリット・デメリットが書かれていました。
メリット
- 発情・妊娠防止
- 卵巣、子宮疾患の予防
- 乳腺腫瘍の発生率低下
デメリット
- 肥満、毛質の変化
- 尿失禁(稀)
- 乳腺の腫れ、出血量増加(発情期手術)
先生の説明と案内の内容だけでは不妊手術に踏み切る気持ちにはなれず、自身でもネットなどで情報を集めることにしました。
すると、不妊手術についての意見は、ほぼ真っ二つに分かれていることを知りました。
- 不妊手術はするべき
- 不妊手術はしなくてもよい
どちらの意見にも一長一短があるため、どんな選択をしても後悔する可能性があると思いました。
また、さまざまな立場の方の意見を見聞きしましたが、最終的な結論はどれも「どちらを選ぶにしても、最後は飼い主の判断になる」というもの。
飼い主しての責任の重さに、私はどうすればいいのか分からなくなっていました。
私の選択は
まず、もみじに一度はヒートを経験させる。
これだけは決めていました。
乳腺腫瘍の発生率に影響があることは分かっていましたが、さまざまな意見に触れ、身体や精神の成長を考えると必要なことだと判断したからです。
また、不妊手術によって、
- 乳腺腫瘍
- 子宮蓄膿症
- 卵巣腫瘍
- 乳腺炎
などの病気を予防できる一方、関節疾患を発症しやすくなるといった研究結果があることも知りました。
「別の病気になる可能性が高まるなら、健康な身体にメスを入れる意味はあるのだろうか?」
「不妊手術をしないからといって、必ずこの病気になると決まったわけではないよね?」
そういった疑問から、この時点ではもみじに「不妊手術はしない」と決めていました。
遺伝子検査の結果を受けて再考する
しばらくして、もみじのヒートが始まりました。
生後9か月のことです。
室内飼いということもあり、マナーウェアを履かせていましたが、嫌がってすぐに脱ごうとします。
床は当然汚れますし、お散歩にも気を遣いました。
1年に1~2回のこととはいえ、今後のことを思うと少し憂鬱に感じていたことも確かです。
ただ、これだけで不妊手術を受けさせようとは全く考えていませんでした。
問題はこの時期に、もみじの遺伝子検査の結果が判明したことです。
結果は「DM遺伝子がアフェクテッド」。
本気で繁殖を考えていたわけではありません。
それでも、「もみじの子ども」という想像そのものが許されないように感じ、大きなショックを受けたことは確かです。
そして、この結果をきっかけに、私は改めて不妊手術について考え始めました。
不妊手術を終えて
不妊手術を受けるには、全身麻酔をすることになります。
麻酔そのものが直接的な死因になってしまったり、命に関わるリスクを持っていることは動物病院で説明を受けました。
もちろん心配でしたが、獣医さんの実績と「細心の注意を払います」という言葉を信じて、もみじを託しました。
不妊手術は難しい部類ではないと聞きますが、手術の一週間前から事前に検査を行い、食事を絶ち、直前の体調なども考慮し、念入りな準備が必要です。
私はもみじに不妊手術を受けさせると決めた瞬間から、ずっと気持ちがザワザワしていました。
今から何をされるのか知らず、不安そうな表情で処置室に消えていくもみじの姿を見て、正直ちょっと後悔の念が過ぎりました。
夜に無事に終わったという連絡を受けたときは心からホッとしましたが、怖かったのか、麻酔から覚めたもみじの目は赤く内出血を起こしていたのです。
迎えに来た私たちの足元から出ようとしない、怯えた様子にも胸が痛みました。
そして、取り出されたもみじの子宮と卵巣を見たとき、私は「自分の人生で子どもを持つことはないだろうな」と思ったのです。
もみじにこんな仕打ちを強要した自分が、子どもを望めるわけがないと。
それほど、この決断は私にとって重いものでした。
不妊手術を受けて良かったことと、日々思うこと
もみじの不妊手術から抜糸を終え、傷跡もわからなくなったころ。
わが家に新しい家族が加わりました。
ミニチュアシュナウザーのせなです。
雌雄の多頭飼いをする場合、どうしても避妊という点が問題になることが多いため、せなをお迎えできたのは、もみじが不妊手術を受けてくれたからだと思っています。
また、病気のリスクが減り、行動の幅が広がったことも事実です。
それでも、もみじのお腹を撫でるたび、私は心の中でずっと謝っています。
「お母さんにしてあげられなくてごめんね」と。
後悔とは少し違う、上手く言い表せない感情です。
終わりに
不妊手術を受けさせるかどうかは、飼い主の判断に委ねられています。
現状「するべき」という意見が目立ちますが、私には少し偏った意見のように見えます。
私は今でもこの選択が本当に正しかったのか自問自答していますが、答えは今後もみじがどんな犬生を歩むのか、それを見届けた先にあるのだと思います。
どんな結果であっても、受け止める覚悟です。
愛犬に不妊手術を受けさせるか、悩んでいる方の参考になれば幸いです。


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